コロナウィルスの中の、スズキピアノ科の生徒さんへのメッセージ
ピアノ科 東誠三 先生からのメッセージ
皆さん、元気ですか?そして保護者の、ご家族の皆様、お変わりございませんでしょうか?
皆さんも知っている通り、世界中で新型コロナウィルスの感染(うつること)が広がってしまい、
その広がりを防ぐために皆が力を合わせなければいけない日々が続いています。
テレビのニュースや、さまざまな場で言われている、手洗いとマスクをつけることの徹底、
並ぶときは人と人の間を空けること、居る場所の風通しを良くすることを引き続ききちんと気をつけましょう!
さて、皆さんの年代では、学校が始まっても学校に行けず、おうちで課題に取り組んだり、
オンライン(インターネットを通して)で先生とやりとりをして、といった人も増えていると思います。
直接お友達や先生に会えないのはつまらなく、寂しいことですが、インターネットを通してのやりとりも、
また直接会うのとは違ったおもしろさも感じることができますね?
特にレッスンでは、こうした形をとっているお教室も多いと思いますので、普段とちょっと違う状況を楽しみながらレッスンを受けてみてください。
そして、もう一つ皆さんに、試してみて欲しいことがあります。お家にいることが多くなったと思いますし、
ご一緒におうちでお仕事をしておられるご両親も多いと思いますので、
ピアノのおけいこも、いつもより一人でやらなければいけない時間が増えていることと思います。そこで、次のことを実行してみましょう。
1.ピアノの音を一つだけ、ポーンと鳴らして、鳴らしたまま(手を鍵盤から離さず)音の響きが聴こえなくなるまで聴き続けてみる。
聴こえなくなった瞬間に手を離す。これを高さの違う5つの音で毎日一回、やってみましょう。
高い音、真ん中あたりの音、低い音など、できるだけ幅広い音で試してみましょう。
使う指の番号や左右どちらの手や腕を使うかは自由です。指の番号も1から5までいろいろ変えてみるのもおもしろいかもしれませんね!
やってみると、意外と一つの音が長く続いているので、途中で聴き続けることに飽きてしまうかもしれません。
そうしたら、ちょっと聞くと同じ高さの音が続いているだけに聞こえるかもしれませんが、
続いている中でいろいろなふうに音が波打っているのが、目を閉じて静かな心で聴いているとわかると思うのです。
これが感じられたら、その少し長い時間を、その波の様子を聴くと思ってやってみてください。
手の離し方も、パッと離したり、ゆーっくりスローモーションで離したり、といろいろいろやってみましょう。
2.次は、少しだけむずかしいですよ。1.では、ピアノの音を聴きましたが、今度は自分の心の中の声を聴くことをやってみましょう。
ちょっと聞くと何かとてもむずかしいことのように思えるかもしれませんが、実はこれは皆さんが普段何げなくやっていることなのです。
例えば、トイレに行きたい、とかお腹が空いたから何か食べたい、といったときのことを思い出してみてください。
どちらも、それをやりたいという心の中の声のようなものが起こるから、トイレに行ったり、ご飯を食べたり、という行動になりますよね?
ですので、お稽古の時、どんな曲を、又は音階のようなものでも、音を出す前に、私の心はどんな音を聴こうと思っているか?
その自分の心の中の声を聴いてから弾き始めてみるのです。そして、弾き終えたらそれがどんなだったか、を自分の心に聞いてみるのです。
ある時は、あなたの心はとても活発に音に気持ちが向いているかもしれませんし、ある時はそれほどでもないかもしれません。
どちらでも良いので、その自分の中の声に正直に耳を傾ける、ということを実行してみてくださいね!
いろいろな場面で、いろいろな自分の声が聞けてとてもおもしろいと思います。
先生(私自身)も、普段とは違う生活を、考えたり、工夫したり、思い通りに行かなかったりして過ごしています。今年は残念ですが夏期学校もありません。
来年皆さんと、元気に夏期学校や卒業式、そのほかのコンサートなどでお会いできることを楽しみにしています!元気に頑張りましょう!
東 誠三
Seizo Azuma
ピアノ科 臼井文代 先生からのメッセージ
今、日常はすっかり変わってしまいました。多くの生徒さん方は学校にも行けず、お友達とも会えず、レッスンもままならず、
不安とストレスいっぱいの日々をお過ごしではと思います。
先が見えず辛い毎日ですが、ただ幸い私たちは家でピアノを弾くことはできます。
苦しく辛い時ほど音楽はより多くを語りかけてくれると思います。いつもと違う気持ちでピアノに向かえるかもしれませんね。
また、日頃、教本のCDはよく聴かれると思いますが、忙しくてピアノ曲以外はなかなか聴けないという方も多いかと思います。
そこで今、学校が休校になるなどして時間に余裕ができたという方は、是非、ピアノ曲だけでなく、
弦や管楽器の曲、歌曲、シンフォニー、オペラなども聴かれてはいかがでしょうか?
少し例を上げてみます。
クライスラーの小品やブラームスヴァイオリンソナタ(ピアノパートもとても内容が深いです)、
シューベルト歌曲「冬の旅」(もう春ですが、歌は音楽の基本ですね)、
ベートーヴェン交響曲第9番(とても有名ですが、全楽章はあまり聴かないという方もおありでしょう)、
モーツァルトオペラ「魔笛」(ピアノ曲を弾く時にもとても参考になりますね)
最後に、一番大切なことは言うまでもなく健康です。感染をしない、また、拡大させないよう、どうぞ十二分に注意してお過ごしくださいませ。
臼井 文代
Fumiyo Usui